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結婚はこれからの人生第2章のスタートラインです。これから2人で色々なことを決め、様々な新しい事を築き挙げていくことになります。どんな結婚式を挙げようか、新婚旅行はどこにいく、子どもは何歳までに欲しい等、ワクワクするイベントが待っていますね。これからの人生を楽しく、ゆとりあるものにするために、結婚を機に二人のライフプランを考えるカップルが増えています。しかし、ライフプランを立てよう!と思い立ったとしても、人生を長い目で見て考えるには、いくつかの準備と検討が必要です。ここでは、結婚を分岐点に2人で考えるライフプランの必要性と、シュミレーション方法についてご紹介をします。
1.結婚にライフプランは必要不可欠
結婚、人生の中でも素敵なイベントです。幸せな生活を送るためにも、これからのことについて2人でしっかりと事前の話合いをすることが重要です。幸せな時期に、お金や老後について話合うのことは、気が進まないかもしれませんが、お互いの気持ちや価値観のズレをなくすためにも大切な作業となります。女性にとっては、結婚を機にライフプランが大きく変わることが多くあります。出産を機に産休・育休を取得もしくは退職をするのか、子育てがひと段落したタイミングで復帰を希望しているのか、どのタイミングで結婚や出産をするかによって、考える必要があります。
1-1.ライフプランとは
ライフプランとは人生設計のことです。自分が将来どう暮らしていきたいかを明確にし、この暮らしをするためには、いくらお金が必要なのか、どのタイミングにライフイベントが来ると良いのか、を考えます。現在の生活で問題がない場合もありますが、多くの場合には問題の早期発見となり、解決策を考えるきっかけとなります。
1-2.結婚前に立てるライフプラン
2人にとって最初に訪れるライフイベント。事前にライフプランについて話をしておくことで、結婚式費用を含めた将来のプランを立てることが出来ます。女性は旦那さんの転勤や、出産の時期、社会復帰の時期など、事前に考えの擦り合わせを行なうことで、結婚後の将来に対する考え方のズレを最小限に抑えることが出来ます。ただ、男性に比べ女性は、結婚に対して憧れや理想を持っていることや、今の幸せの気持ちを優先しがしがちになりますので、現実味のあるライフプランの話し合いは、うまくいかない可能性もあるので男性がうまくリードしましょう。
1-3.結婚後に立てるライフプラン
結婚をしてからのライフプランは既に生活を始めていることもあり、月々の生活費やこれからの将来について既に明確になっている場合が多く、現実味のあるライフプランを立てることができます。しかし、既に始まった生活の中で、思い描く将来が違った場合など少なからず衝突が予想されるでょう。金銭的な問題は離婚原因の上位にランクインしていることからも、結婚するにあたり必要な工程と言えますが、なかなかライフプランを考えるタイミングやきっかけや、時間を設けることが難しいかもしれません。
2.ライフプランの立て方
さあ、今から話し合って、ライフプランを決めよう!と言っても、うまく出来るわけではありませんね。様々な項目から計算をする必要があり、その全てを書き出し、電卓をたたくなんて気が遠くなる作業で、間違いも多そうです。最近ではシュミレーションソフトが組み込まれているサイトや、ライフプラン表のアプリ、エクセル表など、様々なツールがネット上にはあります。簡単なシュミレーションであればそういったツールを利用してみてもいいと思います。
最近では保険の見直しのために、ライフプランを行なうこともあります。今回は、理想の将来と収入のバランスについて考えてみましょう。
2-1.将来設計から始める
ライフプランと聞くとお金のイメージがあるのではないでしょうか。もちろん、収入と支出のバランスからプランを立てていくために重要です。ですが、まずプランニングを行なうためには、お金は一旦頭の中から追い出してください。結婚したばかりのお二人にはそれぞれが思い描く理想の未来があるはずです。どのくらいの費用がかかるからと、お金を前提に考え、時に諦めるのではなく、この未来を実現するためにどうしたらいいのか、と考えることが大切です。その方が楽しい作業になるはずです。
純粋に、自分が理想とする将来を書き出してみましょう。子どもの人数は?どんな教育?住居は?どこに住む?老後はどんな生活がしたい?これに加えて、趣味やスポーツは?車は?旅行の頻度は?人生を長い目で見て、じっくりと考え、全て洗い出します。将来についてじっくり考える時間はなかなかありませんし、自分が求めていたことはこんなことだったのかと新たな発見もあります。
2-2.収入の上がり幅や転職について考える
現在の収入を元に定年までの収入と、退職金、年金受給等の給与収入の予測を立てましょう。将来の年収は現時点では分かりませんのが、周りの方から聞いて上がり幅の予測で大体の収入予測ができます。ライフプランは、暮らしながら都度修正が必要ですので、多少のズレは今回は大目にみますが、数百万単位で大幅にズレる場合には、全く違う結果になりますので注意は必要です。もしくは、毎年国税庁より5年ごとの勤続年数別平均給与額が公表されていますので、こちらを参考にしても良いかもしれませんね。
お互いのキャリアプランについても話し合っておきましょう。転職希望や転勤の有無、出産後は専業主婦か、復職はパートか正社員か、ひとりでは決められないことが多くあります。仕事と人生は切り離せないものですので5年後、10年後、自分はどんなフィールドにいたいのか、希望を出し合います。もちろん、今の収入から上がることもあれば、下がることもあります。転職後の賞与は1年間ないという企業も。それによってもライフプランは変わってきます。ローン支払いや貯蓄の計画に大きく関わってきますね。そのため、方向転換をするには十分にシュミレーションをしてから動き出すことをお勧めします。
2-3.毎月の必要経費を計算する
2人で生活を始めるにあたって、どれくらいの生活費がかかるのかを考えましょう。住居費、食費、光熱費、保険料、携帯・ネット費、車の維持費、交際費・・・支出の把握をすることが最も重要です。ここで、お互いがどこにお金をかけたいのかを話合うこともできますね。
2-4.臨時支出にについて考える
毎月の生活経費の他にも、臨時支出を想定していなければなりません。車の買い替え、冠婚葬祭、家族旅行、医療費等。冠婚葬祭や医療費は前々から予測することは難しいですが、車は何年毎に買い替えをすのか、旅行は年に何回行くのかを設定することで計算ができます。また、ご自身やパートナーの病気や事故で急にお金が必要になることもありますので、こちらも考慮し余裕をもった備えが大切です。
3.ライフプランから考える結婚
ここまでで、結婚をするにあたりライフプランの重要性についてお分かり頂けたかと思います。人生の三大資金として住宅資金、教育資金、老後資金と言われていますが、結婚の時期によって、プランニングは異なってきます。それでは、実際に今後のライフイベントにまつわることについてご紹介いたします。
3-1.時期(婚期)
毎年すこしずつ初婚の年齢が遅れており、晩婚化とよく耳にします。2015年のデータでは平均年齢は女性29.4歳、男性31.1歳、女性の社会進出や医学の発達によって遅れていると言われています。ただ、ライフプランの観点から考えると、結婚は早い方が有利となっています。独身時代に比べて、結婚をして1つの家に住むことに変わると、住居費や、食費、デートの費用が減ることとなります。結婚をして子どもが出来るまでが一番の貯金時期で、この期間に子どもの教育費を貯めておけるかどうがが肝です。
3-2.子育て
最近では子どもを持たない共働きの夫婦も増えてきていますが、多くのご夫婦が子どもとの暮らしを考えています。子どもは何人?何歳差がいいでしょうか?子どもが生まれると成長に合わせて必要なお金が決まってきます。子どもが大学生になるときには数百万単位のお金が必要ですので、事前の準備として貯めておかなければいけません。子どもの大学卒業とご自身の定年退職のタイミングの収入ピークを考えると末子の誕生は32歳までに誕生することが理想的です。
3-3.教育
教育にかかる費用はどのくらいかご存知ですか?子どもの進路によって金額が大きく異なりますが、だいたいの金額を知っておく事で、どのような道に進んでも良い計画を立てることができます。幼稚園~高校まで全て公立の場合には540.1万円、中高私立の場合には970.6万円です。国立大学は242.6万円、私立大学(文系)は389.9万円、私立大学(理系)は530.万円、私立大学(医歯科系)は2369.3万円です。(文部科学省「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」文部科学省「私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額」より)全て公立であれば782.7万円ですが、小学校から私立の私立大学理系の場合には2,224.5万円と150,000万円近くの違いがあります。
3-4.老後
60歳で定年退職した後には何がしたいですか?お二人でゆとりある生活をするのであれば、やはり老後資産はある程度必要です。子どもが社会人になってから、自分たちが退職するまでの期間も貯める時期と言われています。この期間が少ない、もしくは全くない場合、老後の生活がきつくなってきます。
4.ライフプランはプロに相談
2人の安定した将来のために、ライフプランを考えることの重要性をご紹介してきました。シュミレーションソフトやアプリで簡単に結果を出すことができますが、実際には細かいことまで想定し、シュミレーションをしていく必要がありますので、プロに相談をすることをお勧めします。いくつかの場合の想定も可能です。また、ライフプランは1度決めたらそれでおわり。というわけではありません。想定外のこともあれば、プランどおりに進まないこともあります。その都度相談し、修正と解決策を提示してくれる、自分の専属プランナーがそばにいると安心です。ライフプランニング協会では、プランナーの紹介等も行なっておりますので、ぜひお気軽にご相談下さい。